クラウドサービス開発のプロフェッショナル・チーム
最先端のテクノロジーを駆使し、若い力で新領域を開拓
多彩なサイオスグループの部署やチームを紹介するシリーズ企画第7弾。今回は、サイオステクノロジー株式会社 第1事業部 テクニカルソリューション部 クラウド技術グループを紹介します。
ピープル2018年9月11日
自発的なボトムアップ型で事業を推進する開発チーム
サイオステクノロジーの第1事業部 テクニカルソリューション部 クラウド技術グループは、クラウドサービス開発を目的に2015年に編成され、現在は「SIOS Coati」の開発を中心に手掛けています。
「もともとは、既存製品であるLifeKeeperとは全く違う形のものを作ろうと、私がR&Dの企画を出したのが始まりでした。その後、紆余曲折はありましたが、ずいぶん洗練された形になったと思います。サイオステクノロジーの他の部署でも、クラウドサービスを提供している部門はありますが、クラウドを専業として手掛けているのはここだけですね」とグループマネージャーの大野 洋介が、グループの成り立ちを話します。
何度か名称や組織系統の変更をしながら、おおむね5~6人ほどの体制で続いています。グループ立ち上げから在籍する沼野井 淳は「当初はスクラムマスターが入れ替わり立ち替わりで、グループマネージャーもいなかったり、担当は兼務が普通だったり。何を作っていくのかも手探り状態で、取り組み始めたら主力製品のLifeKeeperの方へ人員が割かれてしまったり。メンバーも出入りが激しく、なかなか苦労しましたね」と振り返ります。
日頃は、アジャイルの開発手法であるスクラムを用いて 、チームで設計開発を進めています。グループマネージャーの大野がプロダクトオーナーとして、成果物のジャッジメントを下し、対外的な交渉をまとめています。アクティングマネージャーの高正 雅司が、スクラムマスターとして、タスクのバランスを確認し、滞っている部分を支援したり、障害を取り除いたりしています。その他のメンバーは特に専門性を決めず、役割や立場はフラットになっています。
「SIOS Coati」に関しては、開発を担うクラウド技術グループと、販売を考える事業部・経営層との思惑の違いは少ないと言います。そもそも「SIOS Coati」の仕様はトップダウンではなく、このグループからの発信となっているからです。例えば、「SIOS Coati」のアーキテクチャー刷新にしても、初期製品の課題に対して、クラウド技術グループのメンバーからボトムアップで要求を上げたものです。もちろん、事業部からは機能追加的な要求は来ますが、それをどう実装するかは、クラウド技術グループ側に裁量があります。その際に、思い切った体制の取り方や提案ができるというのもわれわれのグループの特色です、と大野が口を添えます。
若手社員が、重要プロダクトのアーキテクチャー刷新を担う
その好例として、2018年8月、「SIOS Coati」は抜本的にアーキテクチャーを変更し、大幅にバージョンアップいたしましたが、このアーキテクチャー刷新の必要性を訴え、また実際に設計を手掛けたのは、今年で入社3年目の清水 真でした。初期製品のいくつかの課題に対して、冷静に指摘し、自ら手を挙げて提案してきたのです。
実は、初期の「SIOS Coati」はリリースまでが2~3年と、かなり長期間にわたったために、コードがかなり入り組んだものになっていました。提供する機能はシンプルなのですが、裏の仕組みは見た目以上に複雑化していたのです。「開発当初はLifeKeeperの仕様に引っ張られた部分もあって、『何があってもお客様のシステムは止めない!』と、非常に作り込んでしまったのです。テストの時間や開発コストが、とてもかかっていたので、作り替えが決まった時には、メンバー一同、とてもポジティブにとらえていましたね」と、初期「SIOS Coati」の設計に関わった黒田 将貴が分析します。
決断が出てから実際の開発は、非常に短期間に完了したと言います。当時、サイオスグループの関係会社に所属し、現在はサイオステクノロジーの常務執行役員である栗原 傑享が、サーバーレスというキーワードを提示し、開発のサポートについたのも、大きな支援になりました。
「実は開発時期に稼働中の『SIOS Coati』でトラブルが発生し、結果的に作り替えの設計は、ほとんど私ひとりでやってしまいました。試行錯誤の連続でしたから、たくさん勉強しました。でも、すごく楽しかったですね! サーバーレスアーキテクチャーはIT業界的にも、非常に先進的な取り組みで、どこでもやっている訳ではありません。その新しい技術を学べて、しかも会社の肝入りのプロダクトの刷新に取り入れる。それを入社3年目の自分にやらせてくれるチャンスは、そうそうないのではないでしょうか。ノウハウも蓄積できましたし、開発者として純粋にうれしかったですね」と、清水は目を輝かせました。
クラウド技術グループは、「SIOS Coati」だけにこだわらず、将来的にはクラウドというフィールドで何ができるのかを考えていきたいと言います。高度でプレッシャーのかかる事業を担いながら、飄々とスマートにこなす、まさにプロフェッショナルが集まるチームです。
クラウド技術グループが開発した最新バージョンの「SIOS Coati」は、8月9日のプレスリリースにて、フリーミアムモデルのサービス提供開始がアナウンスされました。この先も継続的に新サービスが早いタイミングで開発され、追加されていく計画となっていることから、クラウド技術グループにかかる期待も大きくなっています。
写真左から、グループマネージャーの大野 洋介、黒田 将貴、清水 真、アクティングマネージャーの高正 雅司、沼野井 淳
記事の関連情報