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301万会員*が視聴するスマートTVを「NGINX Plus」で支える

2014年10月、世界で初めて高品質4K映像の商用VODサービスをリリースしたNTTぷらら「ひかりTV」。同社の映像配信をバックエンドで支えるロードバランサーにオープンソースのWebサーバー「Nginx」の商用版「NGINX Plus」を採用しました。選択の理由とは。

テクノロジー2015年5月11日

OSSのNginxを活用してWeb/キャッシュサーバーを構築

2008年にスタートした映像配信サービス「ひかりTV」。提供するコンテンツやサービスの拡充とともに、登録する会員数は2010年度に100万人を突破。2年後の2012年度には、200万会員を超えました。この急成長に、見たい番組の選択やビデオ視聴に用いる各家庭のチューナーと、データセンター間のHTTP通信を支えるインフラ基盤に負荷が集中。当初のスケールアウトによるサーバー増強では、膨大なリクエストを捌き切れない事態が予想されました。

そこで、同社が選択したのが、高速・軽量なOSSのWebサーバー「Nginx」(エンジンエックス)です。フラッシュストレージとの組み合わせにより、高速大容量のキャッシュサーバーとしてサーバーの負荷軽減を図るアイディアでした。そのねらいは見事に成功。300万人を超える会員向けサービスにおいて、「ストレスを感じさせない快適なレスポンスを確保できています。」と同社の技術本部ネットーワーク管理部プラットフォーム担当 チーフエンジニア 大橋峰延 氏は手ごたえをつかんでいます。

向上著しい汎用サーバーの性能と、NGINX Plusに対するサイオスのサポート

堅牢になったサービス基盤の上で、同社はサービスの拡充をさらに推し進めています。目玉の一つが、従来のハイビジョン映像の4倍の画素数(3,840×2,160画素)を有する4K映像のVODサービスの商用化でした。

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4K/60pでは世界初となるサービス。ところが、この映像配信と各種サービスをバックエンドで支えるアプライアンス型のロードバランサーに更改期が迫っていました。

検討を重ねているところに、Nginxの商用版「NGINX Plus」の国内販売をサイオスが2014年7月に開始。かねてより、「NGINX Plus」の動向に注目していた同社はサイオスから評価版を入手しました。同社は、近年向上著しい汎用サーバーの性能と、万一のときに頼れるサイオスの日本語でのサポート、実機での検証評価を踏まえて、高価なロードバランサー専用装置の刷新が可能と判断しました。高画質のVODサービス開始に先立つ2014年8月、ロードバランサーは無事、更改を完了しました。

改善されたのは、コストパフォーマンスだけではありません。同社は、Nginxの開発コミュニティを背景とする「NGINX Plus」の今後の機能拡張に期待を寄せています。

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*301万会員 2015年3月末時点