検索検索
English

営業一筋の戦略家。穏やかな笑顔の内に情熱を秘め、挑戦者であり続ける──サイオステクノロジー上席執行役員 下園 文崇

【サイオスグループ役員インタビュー】多彩な顔触れが揃うサイオスグループの経営陣。その人柄を通して、サイオスグループの魅力をお伝えするシリーズ企画。今回は、サイオステクノロジー株式会社 上席執行役員の下園文崇(しもぞの のりたか)を紹介します。

ピープル2020年5月20日

営業力でサイオステクノロジーの成長を支える

下園がサイオステクノロジーの前身である株式会社テンアートニへ入社したのは2000年5月のこと。下園が新卒入社した企業で役員を務めていた人物が、テンアートニの創業者という縁があった。
「当時のテンアートニは30名ほどの規模でした。非常に自由なベンチャー気質で、常に新しいことに挑戦しようという気概に満ちていました。単月の数字が赤字から黒字へ転換していく時期でもあり、会社全体が若々しい雰囲気でしたね」(以下、会話引用部分は下園談)。

初期のサイオステクノロジーには、現在のようなプロダクト製品はほとんどなく、Linux関連のSIやJavaの受託開発が主であった。その中で下園は、営業部隊の一員として手腕を発揮し、営業支援システムやプロジェクト管理ツールなどの自社開発製品事業にも携わった。その後、パートナー事業部門のマネージャーや営業部門の部長として営業部隊を率いたのち、2018年4月にサイオステクノロジーの執行役員に就任、2020年4月には上席執行役員に昇進した。

サイオステクノロジーで過ごしてきた20年の間には、幾度となく会社の転機があったと言う。
「最初は、ノーザンライツコンピュータ株式会社との合併。次に、2004年の東証マザーズ上場ですね。特に上場の影響は大きく、社内の雰囲気が一気に変わりました。人の入れ替わりが多かったこともありますが、上場企業としての責任の重さや、数字のシビアさが格段に増しました。その後も子会社が増えたり、持株会社制へ移行したりとさまざまな節目を通して、社員自身の意識も変わってきたのではないでしょうか」
とは言え、サイオステクノロジーのアグレッシブなベンチャー気質は不変であると、下園は語気を強める。

Shimozono-san-1 (1280x854).jpg
サイオステクノロジー 上席執行役員 下園文崇

失敗を恐れず、常にチャレンジャーの気持ちで

サイオスグループには、全社員が目指すべき共通の価値観として「SIOS Values」という行動指針がある。Creativity(創造)・Passion(情熱)・Commitment(コミットメント)・Integrity(誠実)・Teamwork(チームワーク)の5つのValuesのうち、下園はPassionを最も心に留めて職務を担っていると言う。
「やはり仕事に対するモチベーションの基礎は情熱です。誰の心の内にもあるものです。私自身、挑戦しよう、アグレッシブであろうとする気持ちは、役員になった今も変わりません。かの有名なジョン・F・ケネディの大統領就任演説の中で、『Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country.(国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい)』という一節があります。私はこの『country』の部分を『会社』や『社会』に置き換え、自分はいったい何ができるだろうかと常に考え行動するようにしています。また、営業部門の責任者としては、時には失敗を恐れずに行動したり発言したりする必要もあると考えています。言霊(ことだま)というものがありますが、言ってみないと何も始まらない、言葉に出すことで変わることもある。一か八か声に出してみることは大事だと思います」

執行役員となり、下園自身も心新たにチャレンジ精神を持てたと話す。
「サラリーマンから経営層の末座に連なる身となり、発言の重要性も増しました。役員会議の場では、半年くらいは役員それぞれがどのような思考をされるのか、皆さんの話をひたすら聞いていました。2年たった今でも、会社の経営については、まだまだ勉強中です。サイオスグループの中でも、サイオステクノロジーはグループを牽引する立場です。同グループの株式会社キーポート・ソリューションズやProfit Cube株式会社、株式会社グルージェントと共にさらなる成長を遂げたいと考えています」

Shimozono-san-2 (1280x853).jpg
新しい挑戦には、いつもワクワクすると話す下園

人材育成や人材発掘もチャレンジングに

今後は執行役員として、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)をさらに推し進めていきたいと言う。
「管掌業務以外では、障害者雇用をはじめ、男女比率改善や女性管理職の増加などに挑戦していきたいですね。もっと女性が活躍できる場を増やし、キャリアアップを支援したいです。会社の制度自体は整っており出産や育児などを理由に退職する方は少ないですが、どうしたらもっと女性が輝ける環境を作れるか考えていきたいのです」

また、これからの人材育成は、自分たちの時代とはまったく変わってくるだろう、と下園は言う。
「当社は長らく中途採用が中心でした。2015年からは定期的に新卒を採用するようになりましたが、当初は新卒社員に対する教育制度はあまり充実していませんでした。そこで、社内教育制度のプロトタイプや、当時の評価制度に合わせたキャリアパスを企画しました。例えば、1週間ごとに各事業部門を巡る"お仕事体験"という社内インターンを実施しましたが、『各部門の仕事内容がとてもよく理解できる』と体験した社員からの評判は上々でした」

近頃、サイオステクノロジーでは、OKRや1on1、360度アセスメント評価など新制度の導入やプロジェクト型組織への移行など、人事や体制面の抜本的な改革を進めている。
「2020年4月からの新たな組織体制によって、人材の流動性が高まり、より適材適所な人材配置が進むでしょう。経営層からの命令で異動が決まるのではなく、社員が主体的に動ける組織体制です。会社としては、上意下達から脱却すべくチャレンジをしています。100%完璧な形でなくとも、とりあえず始めてみようといったことが実現できるのは、当社の良さであり強みだと思いますね」

自身のリーダシップについて、下園に問うと「マネージャーや部長の頃は、明確に仕事の指示を与えるタイプでした。常に数字を追う営業部門の責任者としては、個々のスキルに頼るというよりも、たとえ1年目の社員であっても戦力にして、確実な売上を担保しなければなりません。そのためには、成功につながるセオリーや仕組み作りが欠かせません。まずは与えられたことをきっちりこなした後で、自分でできる工夫を考えてみようと伝えました。先人の知恵はいくらでも貸す、無駄な労力は決して踏ませないからと。お客様へ最適なソリューションを提供するための方針や戦略・戦術を練ったり、時間があれば数字を眺めていたりすることが大好きです」と、快活に笑った。

【下園 文崇(Shimozono Noritaka)'s Private Life 】

ゴルフと映画鑑賞が趣味。洋画・邦画のジャンルを問わず、2カ月に1本のペースで映画館に通う。これまで観た中で一番のおすすめは、トム・クルーズ主演の「ザ・エージェント」。
「原題は『Jerry Maguire』、スポーツ・エージェントとして選手のために最善を尽くすビジネスストーリーで、トム・クルーズが比較的普通の人を演じているのが好きですね。今までディスク派だったのですが、最近、動画配信サービスを利用し始めました。過去の作品をたくさん観られるので、楽しいですね」

Shimozono-san-3 (853x1280).jpg