忙しいあの人の居場所や状況を手軽にキャッチ。「Codyl Find」が日本のワークスタイルを変える!
サイオスの社内ベンチャー制度を利用して、2016年3月に誕生したソフトウェア開発会社コーディルテクノロジー。同社が2018年2月にリリースしたクラウドコミュニケーションツール「Codyl Find(コーディル ファインド)」の特長と開発の狙いを紹介します。
テクノロジー2018年7月 4日
社員のリアルなステータスの把握が、ビジネスを加速させる
「Codyl Find」は、今つかまえたいと思うチームメンバーの実際の居場所を共有し、即時に連絡をつけられるクラウドサービス。
グループウェアなどのカレンダーのスケジュールは、あくまでも予定であり、見込み。実際にその人がいる場所を示してはいません。しかも、忙しい人は状況に合わせて、いる場所が刻々と変わるのが当然となり、周囲の人のために細かい予定変更を登録する余裕はないものです。また、重要な判断を求められるキーマンほど多忙になりがち。例えば、急ぎで○○さんの決裁が欲しいけど、共有のカレンダーでは今の時間は会議のスケジュールだし、会議の後はすぐに顧客訪問のようだ、夕方に帰社予定なのか直帰してしまうのかもよくわからない......。ところが、実際には会議がスムーズに進み、早めに自席に戻っていたり、急遽、顧客訪問はキャンセルだったり、私たちは多くの場面で効率的に業務を進めるチャンスを逃しています。
また、多くのチャットやメールソフトのステータス機能は、そのソフトにアクセス中かどうかが表示されるのみで、場所や状態の特定があいまいなため、大事な顧客先でのプレゼン中にチャットを送ってしまうといった苦い経験もあるのでは?
「Codyl Find」は、そうした"人をつかまえること"の面倒さと時間を大幅に削減し、業務スピードを格段に向上させることを目的にしています。
スマホが備えているGPS機能と、対象拠点内に設置するビーコンから、フロアや会議室のレベルで居場所を正確に自動取得して表示します。ユーザーがその都度、行先やステータスを設定する手間は必要ありません。
GPS機能の利用といってもプライバシーはしっかり配慮されています。在宅勤務の場合なら、あらかじめ設定しておいた登録名称(「リモートワーク拠点1」など)だけが表示され、メンバーにも細かい住所などは知られません。また自宅にいても作業中か、外出中か、それとも休暇日なのかを、表示させることもできます。これらは自身のスマホアプリから簡単に設定できます。また、備考として「電車遅延」や「直行・直帰」などの定型文をそのまま利用したり、「15時戻り」や「××日まで休暇中」、さらに「今日はいい天気ですね」など自由にテキストも入力できるので、メンバー間でそれぞれの状況をリアルタイムに直感的に把握できます。
スマホの表示サンプル。メンバーの状況が一目でわかる
手間をかけずに、人探しの時間短縮と待ち時間のストレスを解消
「Codyl Find」の特長は「とにかく導入も運用も簡単で手間がかからない、ストレスフリー」と、コーディルテクノロジー 取締役の小山 恵一は話します。導入時の準備としては、自社内にはビーコンを設置し、それぞれに「会議室」「3階オフィス」「社員食堂」などの場所名を登録。得意先や拠点も名称とともに登録しておけば現在の居場所がアプリ上で固有名詞として表示されます。設定以外の場所では「外出中」とだけ表示されるため、プライバシーを守ります。社員名と部署などの情報はCSVデータを取り込んで一括登録。あとはメンバーそれぞれのスマホにアプリをインストールしてアクティベーションすれば完了です。
「Codyl Find」では、Googleカレンダーの予定も自動的に表示されるので、実際の居場所と照らし合わせ、チームメンバーの状況が予測しやすくなります。スマホにプッシュ通知で届くメッセージ機能も付属しており、メールと違って見過ごされることもありません。
「私たちが過去に在籍していた企業では、仕事中に人をつかまえるために浪費する時間がとても多かったことに気づいたのです。別フロアや離れたビルにいる人と会うために、何度も行ったり来たり。カレンダーの予定を確認して訪ねても、空振りを繰り返したり。メールだと返事を待たないといけないし、こちらも離席がち......。そんな風に『こんなものだろう』と普段、みんなが見過ごしている細かい無駄を、システムの利用で解消したいと考えたのです」と、コーディルテクノロジー 取締役の松本 真治が「Codyl Find」開発の動機を説明します。
「『Codyl Find』は待ち時間や、人をつかまえる時間を節約するツールです。日本のビジネスシーンでは、顔を合わせて話すことを重んじる風潮が根強くあります。実際、テレビ会議やメール、チャット、電話、どのツールをとっても、対面のコミュニケーションに勝るものはありません。そのため、無駄な時間をかけずに実際のコミュニケーションに即座につなげることによって人の移動を省力化し、時間を効率的に使えるようにすることは、働き方改革につながると考えているのです。在宅ワークだったり、サテライトオフィスだったり。『Codyl Find』は、物理的に別の場所にいても、同じフロアで業務しているかのように状況を把握できる、実にシンプルな仕組みなのです」と、コーディルテクノロジー 代表取締役の渡辺 敏は話します。
働き方改革の推進で、テレワークやフリーアドレスを導入する企業も増えてくると、ますます共通の仕事で関わる社員同士のスムーズな状況把握が不可欠になってきます。またオフィス以外にも、病院や、大学などの教育機関、ホテルやデパート、展示会やイベント会場など、その瞬間にキーマンをつかまえることが必要な場所では「Codyl Find」が活用できる機会は、数多あると考えています。
「実は、人の居場所の把握は、想像以上に重要で有用な情報なのです。実際のお客さんと話すまで気づかなかったのですが、人事部門が長時間労働による過労を防止するための勤怠管理ツールとして『Codyl Find』を強化してほしいとの要望も受けています」と小山が口を添えます。
写真左から取締役の小山 恵一、取締役の松本 真治、代表取締役の渡辺 敏
「自分たちの生活を自らプログラムしよう」という熱い思い
「Codyl Find」の開発元であるコーディルテクノロジー株式会社は、渡辺、松本、小山の3名のソフトウェアエンジニアがサイオスの社内ベンチャー制度を利用し、2016年3月に立ち上げました。「生活をプログラムする」=Code Your Life、略してCodylという社名に起業の思いを込めています。機械にできることは、なるべく機械に任せてスマートに生活したいけれども、誰かが作った正体不明のプログラムに自身をコントロールされたり、縛られたりはしたくはない。ユーザー自らが自分の生活を賢くプログラムする...そんな未来を実現するための仕掛けづくりに、コーディルテクノロジーは勤しんでいるのです。
「顕在化していないニーズ、将来ユーザーとなる人も意識していないニーズを掘り起こしていくことが面白いんですね。今は世の中にない、だけど現実に使い始めるとそれが当たり前になる仕組みをテクノロジーで提供していきたいのです。それはビジネスシーンに限らず、個人の生活においても。当社が最初にリリースしたソフトウェア製品の『Codyl Connect(コーディル コネクト)』は、そうしたコンセプトをもとに展開したものです。『Codyl Connect』では固定ユーザーもでき、その狙いに手ごたえを感じています。『Codyl Find』では、ユーザーへ具体的な利用シーンを提示し、より完結したアプリケーションを目指しました。他にも、実現したい技術のアイデアは無尽蔵にあります」と、渡辺は力強く語りました。
サイオステクノロジーでは、働き方改革・テレワークの一環として、「WeWork東京丸の内北口」の施設にコワーキングスペースを確保し、その利用状況の把握に「Codyl Find」を活用しています。近日こちらのニュースサイトにおいて、その模様を詳しくレポートいたします。
記事の関連情報
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